小澤征爾さんと二山治雄さん。79才と17才。
共通点と言えば「松本」そして「芸術家」
今年行われたサイトウキネンオーケストラの舞台で、
小澤さんにとって初、生バレエとの演奏。
そして二山さんにとっても初、生の音楽とのバレエの機会となりました。
「五感教育」の専門家、サンシャインマキです。
79歳にして、初の試みにチャレンジする小澤さん。
17歳の若きアーティストとのリハーサルも、入念に行います。
お互いの息をぴったり合わせ、お互いの「良さ」を引き立たせるために・・。
でも指揮している際はほとんど背中を向けることになります。
それだけに、非常に難しかったよう。
二山さんにとってもまた、いつも「CD」で練習しているから、
生の演奏によるちょっとしたズレ、抑揚に、体が反応しきれないとつぶやき、
自分らしい踊りができないことに若干不安と焦りを感じていました。
そんなとき、小澤さんが言ったことば。(ニュアンス)
「CDでは絶対に表現できない、生の体験。
生だから味わうことのできる抑揚。
ズレ、抑揚こそが醍醐味。
それを楽しまなきゃ。CDじゃ絶対に伝わらない。」
座りながら自分たちの演奏の画像をチェックしている二人。
小澤さんの手はタクトを持ち、
リズムを感じているようなそぶり。
二山さんの手はつま先まで神経が行き届き、
細部まで踊りの美しさを伝えているようなそぶり。
その風景もまた、芸術そのもの。
最後は、素晴らしい、息のぴったりあった
Performance、圧巻でした。
インタビューで二山さん、
「音楽の抑揚があって踊りやすかった」
と不安と悩みに打ち勝ち、楽しみを覚えたよう。
何より、巨匠小澤さん、79歳で初めて生バレエと共演。
えらぶることなく、自らも
「まずは経験すること」の大事さを、やってみせる。
「生」で経験するということ。
そしてその素晴らしさを体感するということ。
それが私たち人間の、未知の、
無限の可能性へとつなげてくれると思います。
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